佐藤茂のときどき真面目な金融日記

とある外資系トレーダーが綴る、金融中心かと思いきや雑多なブログ

「リーマンショック」と言っても外国人には通用しないよ!「Financial Crisis」と言おう。

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こんにちわ。佐藤です。

今日、金融セクターではない日本人の友人と前回の記事(「セル・イン・メイ」(Sell in May)を検証してみた。日本株のシーズナリティを見てみよう。)について話をしていたところ、「リーマンショック」という言葉が登場したので記事にしてみました。

実は「リーマンショック」という言葉はいわゆる和製英語で、外国人に言っても通じません。

どうも日本人は「ほにゃららショック」が好きみたいで、ちょっとググっただけでも以下のような「ショック・シリーズ」が出てきました。

  • オイルショック
    これには第1次と第2次があります。
    第1次:1973年、第4次中東戦争をきっかけに中東産油国が減産と値上げを敢行。先進国が深刻な打撃をこうむった。
    第2次:1979年、イラン革命によりイランでの石油生産が中断。OPECによる値上げもあり再び原油輸入国がダメージを受けた。

  • トヨタショック
    2008年の11月6日、トヨタが連結営業利益予想を1兆円下方修正。翌日のトヨタ株は前日比で約-10%の大幅下落となった。

  • チャイナショック
    2015年6月から始まる中国株の大暴落。6月の信用取引規制、8月の人民元切り下げをきっかけとして、中国市場の先行き不透明感から翌年の2月まで乱高下が続いた。

  • VWフォルクスワーゲン)ショック
    2015年9月に、VWクリーンディーゼル車の排ガス数値を偽装していたことが発覚。わずか1週間で株価が-30%超の大暴落となった。

  • VIXショック
    2018年2月5日にS&P500が-4.1%の大幅下落。終値ベースでVIXが17.3%から37.3%に急騰した。VIX先物のショートに連動した多数のETNが早期償還となる。

他にも、山のようにあります。要はなんらかの動乱が起きればすべて「ほにゃららショック」です。これらをそのまま外国人に言っても「???」みたいな反応をされてしまうでしょう。じゃあ何と言えばよいかというと、「ショック」を「クライシス」(crisis:危機)に変えるとほとんど通用すると思います。

例えば「オイルショック」は英語では「Oil Crisis」なので即通じます。おそらくそれ以外も、その出来事を知っている人であれば、「ああ、あの事を言ってるんだろうな」というのが伝わるでしょう。ただ、アルゼンチンみたいに過去何度もデフォルトしてる国について、「Argentina Crisis」と言っても「いつの?」と聞かれるかも知れませんが(笑)

ちなみに、「リーマンショック」は英語では「Financial Crisis」とか「Global Financial Crisis」とか言います。略して「GFC」と言ったりもしますね。マーケットの人間にはこれで通じます。

それにしても和製英語というのは困ったもので、私も恥をかいたことが結構あります。学生の時に、車を運転する際に「ハンドル」も「アクセル」も全然通じなかったのには焦りました(笑)

「ハンドル」は「steering wheel」あるいは単に「wheel」でも通じます。

「アクセル」は略さずに「accelerator」と言わないとだめです。「throttle」とも言います。

まあ語学は日々の積み重ねで、「こういう時にはこう言う」というのを蓄積していくしかないのですが、皆さんも和製英語には気をつけましょう。