佐藤茂のときどき真面目な金融日記

とある外資系トレーダーが綴る、金融中心かと思いきや雑多なブログ

2018-12-01から1ヶ月間の記事一覧

イールドカーブと景気サイクル。逆イールド発生は不景気突入の証!?

巷では、いよいよアメリカのイールドカーブが逆イールドに!と話題になっています。そこで今回はイールドカーブの形状変化と景気サイクルについて見ていきましょう。 イールドカーブって何だよという方はまずこちらを。 www.shigeru-sato.com イールドカーブ…

保険会社と銀行はオープン外債投資増加へ。円高リスクは覚悟の上。ヘッジコスト(金利差+ベーシス)が高すぎる!

今日は、国内の保険会社や銀行がオープン外債投資を増やしているというお話を。 外債投資の背景 外国資産に投資するには為替ヘッジをしておこう ただし、ヘッジコストが高すぎる! 円高リスクは覚悟の上! 外債投資の背景 オープン外債というのは、為替ヘッ…

スワップの基礎(8)CDS指数

前回、個別の企業や国債に対するCDSを見ました。実はCDSには、個別の企業や国債に対するものだけではなく、複数の銘柄に対するCDSをまとめて指数化したものが存在します。 株で言うところの個別株と日経(あるいはトピックス)みたいなものですね。ただし、…

スワップの基礎(7)CDS(Credit Default Swap)

前回までに、スワップとは何か、どんな種類があるのかについて簡単に見てきました。今回は、CDSについて説明します。 CDSはクレジット・デフォルト・スワップ(Credit Default Swap)の略で、言うなれば「特定の企業がデフォルトする確率」を取引するもので…

スワップの基礎(6)為替スワップ(Foreign Exchange Swap)

今回はスワップの基礎シリーズ第6弾ということで、為替スワップについて説明します。第4回で、為替ヘッジの手段としてベーシススワップについて解説しました。 為替スワップも、ベーシス・スワップと同様に、為替変動リスクをヘッジした上での外貨調達に用い…

デリバティブの基礎の基礎(6)進むLIBOR改革。フォールバックの議論中。

LIBORの改革が進んでいます。 LIBORとは、ありとあらゆる契約の決済金利に登場する金利指標のひとつです。ところが不正操作が発覚したため、LIBORに変わる新しい金利基準の議論が進んでいます。 特に、既に締結済みのデリバティブ契約について、LIBORがなく…

スワップの基礎(5)クロスカレンシー・スワップ=金利スワップ+ベーシス・スワップ

スワップの基礎シリーズ第5回目です。 第1回では同じ通貨間で行う金利スワップ、そして第4回は異なる通貨間で行うクロスカレンシー・スワップとベーシス・スワップを見ました。ベーシス・スワップとは、クロスカレンシー・スワップのうち、変動金利と変動金…

スワップの基礎(4)通貨スワップとベーシス・スワップ。(ヘッジコスト)=(金利差)+(ベーシス)である。

前回はOISとテナーベーシスについて解説しました。 今回は、通貨スワップを見ていきましょう。通貨スワップは英語でクロスカレンシー・スワップ(Cross-Currency Swap)と言います。当ブログでも、クロスカレンシー・スワップと言うことにします。 これは金…